果実をとって食べるという経験

愛泉こども園には

木のみの庭という様々な果実がなる木が生えている庭があります。

木のみの庭が出来てからまだ2年目なので、たくさん果実が実っている訳ではありませんが、今年は姫りんごがなりました。

 

 10月ごろ、年長組の子ども達は、姫りんごの黄緑色になった実を発見すると「これはなーに?」と興味を持って調べ始めました。

担任と調べるとこれは姫りんごという果実で「どうやら食べる事が出来るらしい」という事がわかりました。

しかし「姫りんごは美味しくない」という情報も、、、

一体姫りんごはどんな味がするのだろうかワクワクしながら赤くなるのを待つことにしました。

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それから随分経ったある日、子ども達が私(副園長)の所にやって来て、「姫りんごを食べてみていいですか?」と聞いてきました。

 

赤くなるまで待っている間に随分と鳥達に食べられてしまいましたが、ずっと楽しみにしていたので、残っている実をとって食べることにしました。

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「高くてとれないから先生とってー」とお願いされ採る所

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赤い姫りんごは熟しすぎていたのでほんのり赤みがかった姫りんごを採りました。

 

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食べられそうな姫りんごだけ採って皆で分け合いました。

 

いざ食べるとなると勇気がいるようでしばし逡巡の時間が、、

「最初に先生食べてみて」と言われたので子ども達の前で最初に私が食べてみました。

子ども達は少し驚きながら「どんな味がするの?」と聞いてきたので私が「これどんな味なんだろう?姫りんごの味かな?」と言うと、みんなで「せーの」と一口かじりつき始めました。

 

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「すっぱい」、「甘苦い」と渋い顔をする子、「やったこれはあたり!だって甘いもん」という子、または渋い顔で平気な顔をする子、色々な反応がありました。

 

結局みんなの中では姫りんごは当たり外れのある面白いりんごという結果になったらしいです。

 

 

自然にある果実をとって食べるという経験はとても大事だと思っています。

子ども達は「どんな味なんだろう」と味覚や嗅覚を存分に駆使して食べました。その経験は原体験として残るはずです。色々な感想がありましたが、今回味わった自然の味覚が記憶として残るでしょう。

また自然にある果実を食べるという行為は自然との繋がりを感じる上で重要な行為だと思います。花が咲き、実がなり、実の色が変わって食べられた事は、自然の恵みを感じ、自然を好きになる事が出来る素敵な経験だったでしょう。