幼保小連携合同研修会 公開保育から見えた5歳児の育ち

先日11月6日(火)に公開保育がありました。

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 公開保育では中央区の公立、私立の幼稚園、こども園、保育園の先生方、そして小学校の先生や教育委員会の方々が参観にいらっしゃいました。

 

 この度新潟市は幼児期から小学校へのなめらかな接続を図り、幼児期の学びを小学校へ繋げるための教育内容の計画(アプローチカリキュラムと言います)を作成しました。

 新潟市共通のアプローチカリキュラムの長所はかかわる力を育てることです。

 今後はこのアプローチカリキュラムが全市で展開される予定となっており、幼・保・こども園等は幼児期の終わりまでにかかわる力を重点的に育て、小学校でも幼児期で育ったかかわる力を繋げて伸ばしていきます。

 

 このアプローチカリキュラムは基本的に私立、公立問わず新潟市の全ての幼稚園、保育園、こども園等が共通して活用するので、事業を周知してもらい、どうやって自園で活用できるか検証するために公立や私立の幼稚園やこども園保育所がモデル園として公開保育をします。

 

 そして私立のモデル園として、愛泉こども園が公開保育をすることになりました。

 

 公開保育当日まで年長組の担任を中心に愛泉こども園の特色を生かしながらどのようにかかわる力を育てていくか話し合いを重ねました。

 大事な事はかかわる力を育てるために特別な活動をするのではなく、日常の活動の中で育てていくことです。先生達同士で話し合ってみると、年長組の子ども達の日常の生活や遊びの中で「言葉で伝え合う力」や、「規範意識」、「自立心」など、様々な力の育ちをたくさん捉えることができました。

 そして迎えた公開保育で、本園の年長の子ども達は様々な場面でかかわる力が育っている姿を見せてくれました。

 

遊びの中で友達と関わりながら協同で遊びを進めていく姿、夢中になって好きなことをして自己発揮する姿、じっくりと素材とかかわる姿、仲間と役割を決めながら遊びが面白くなるように進めていく姿など、能動的に活動しながらかかわる力を発揮している姿に感心してしまいました。

 またサークルタイムの話し合いではみんなの前で自分たちの遊びについて発表する姿や他の子ども達が発表する友達の話をよく聞こうとする姿勢が見られました。当日はたくさんの先生達に囲まれる中で話し合っていましたが、子ども達もいつも通り元気に歌ったり、笑顔で話したりする姿が印象的でした。

 

 公開保育後の協議会では幼児期の学びについて小学校の先生、教育委員会の方々そして幼・保・こども園の先生と話し合あうことができ、大変有意義な会になりました。

 協議会の最後に新潟市一貫教育推進協議会 幼・保・小連携部会アドバイザーでおられる上越教育大学の長谷川敬子特任教授から

「今日の子ども達の遊びの姿からは小学校のすべての教科に繋がる学びがあった」とご指導を受け、遊びの中の学びを見取る重要性を再認識しました。

 

 この子ども達の育ちと学びがモデルとなり、小学校の教科等の学習に円滑に接続をして、学習に意欲的にとりくめるようなることや学級集団作りに繋がるために、今度は小学校のスタートがどうあるべきか、議論されることになるでしょう。

  

 今後も子ども達の健やかな発達を促し、将来の生きる力の基礎を培うために、こども園の教員一同が一体となって、より良い教育・保育できるよう邁進していきたいと思います。